整えてから動かす|崩れたまま動くと、かえって崩れが進む理由

椅子に座って息を吐きながら肩を下ろす女性のイラストと「崩れたまま動くと、かえって崩れが進む/整えてから動かす」の見出し

「体にいいと聞いてストレッチを始めたら、かえって腰が張った」
「運動不足を解消しようと歩いたら、翌日ひざが痛くなった」

こういう経験、ありませんか。

がんばったのに、なぜか裏目に出る。これは、意志や努力の問題ではありません。ほとんどの場合、順番の問題です。

この記事でお伝えすること

  • 体に偏りがあるまま動かすと、その偏りの方向に力がかかり続けます
  • だから順番は「整えてから動かす
  • 「整える」は特別なことではなく、力を抜くこと・偏りに気づくこと
  • 整った状態で毎日を過ごせれば、普段の動作そのものが積み重ねになります

崩れたまま動かすと、崩れの方が進んでしまう

体は、左右まったく同じようには使われていません。利き手があり、荷物を持つ側があり、脚を組むときの上下があります。長い時間をかけて、少しずつ偏りができていきます。

その状態のまま動かすと、どうなるか。力は、通りやすいところを通ります。つまり、もともと使えている側がさらに使われ、使えていない側はますます出番がなくなります。

車のタイヤに例えると分かりやすいかもしれません。向きがずれたまま走り続ければ、走った分だけ片減りが進みます。整備してから走れば、同じ距離を走っても減り方が違います。

「運動したのに調子が悪い」という方は、運動が悪いのではなく、順番が逆だったというだけのことが多いです。

「痛いところだけをほぐしても、しばらくすると戻ってしまう」というのも、同じ理由からくることがあります。そのあたりは痛いところだけ触っても戻るのはなぜ|全体と局所でくわしく書いています。

崩れたまま動かす場合と整えてから動かす場合を左右で比べた図。崩れたままだと偏りがさらに進み、整えてから動かすとまっすぐ積み上がる
同じ動きでも、整えてからかどうかで積み上がる方向が変わります

「整える」は、力を入れることではありません

「整える」と聞くと、正しい姿勢を作る、体幹を鍛える、といったことを思い浮かべる方が多いのですが、それは少し先の話です。

  • まず、余分な力を抜く
  • 次に、自分がどちらに偏っているかに気づく
  • そのうえで、動かす

足し算の前に、引き算です。力んだまま「もっとしっかり」と重ねていくと、元々こわばっているところがさらにこわばります。抜いてから足す。この順番だけで、同じ運動でも体の使われ方が変わります。

姿勢についても同じことが言えます。くわしくは「姿勢を正す」より先に、力を抜くをご覧ください。

引き算がさき。抜いてから足すと、同じ動きでも使われ方が変わります
引き算がさき。抜いてから足すと、同じ動きでも使われ方が変わります

今つらいところがある方も、同じです。まずそこに向き合って、力が抜ける状態をつくる。その先で、動かしていく。「予防のためだけの場所」ではありませんので、痛みや張りがある状態でもご相談ください。

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整った状態で過ごせると、毎日が積み重ねになる

ここが、いちばんお伝えしたいところです。

「整えてから動かす」を、一度やって終わりにするのではなく、整った状態のまま日常を過ごす。すると、歩く・立つ・座るという普段の動作が、そのまま「整えてから動かす」を繰り返していることになります。

特別な運動の時間を作らなくても、毎日がそのまま積み重ねになる。メグルが「がんばらなくていい」とお伝えしているのは、こういう理屈です。

デスクワークが続く日など、途中で一度リセットしておくとこの積み重ねが保ちやすくなります。やり方は座りっぱなしの日の、1分リセットにまとめました。

逆に言えば、崩れたまま毎日を過ごしていると、その毎日もまた積み重なっていきます。どちらに積み上がっていくかの違いです。

今日からできること(ひとつだけ)

たくさんお伝えしても続かないことを、これまでの現場で何度も見てきました。ですので、ひとつだけです。

動き出す前に、一度、力を抜く。

立ち上がる前。歩き出す前。ストレッチを始める前。
息をゆっくり吐いて、肩を下ろす。それだけで構いません。

たった数秒ですが、「力が入っていたことに気づく」ことがそのまま整えることになります。気づかないうちに入っている力は、抜きようがありません。まず気づく。そこからです。

数秒で終わります。動き出す前の、この3つだけ
数秒で終わります。動き出す前の、この3つだけ

まとめ

  • 崩れたまま動かすと、崩れの方が進む
  • 順番は「整えてから動かす
  • 整えるとは、力を抜くこと・偏りに気づくこと。足し算の前に引き算
  • 整った状態で過ごせれば、普段の毎日がそのまま積み重ねになる

この「整えてから」という順番は、体の動きだけの話ではありません。自律神経についても同じことが言えます。自律神経も、整えてから鍛えるもあわせてどうぞ。

行きたいところへ行けて、やりたいことができる。20年後も30年後も、それが続いている。そのために必要なのは、がんばる量ではなく、順番です。

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今つらいところがある方も、整えておきたいという方も承っています。

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※整体施術は医療行為ではありません。症状の診断や治癒をお約束するものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

コメント

“整えてから動かす|崩れたまま動くと、かえって崩れが進む理由” への3件のフィードバック

  1. […] 「前回は3回でよくなったから、今回も3回で」とあらかじめ決めてしまうと、実際の体の状態とずれてしまうことがあります。崩れたまま動くとかえって崩れが進むのと同じで、その時々の状態に合わせることが、遠回りに見えて一番近道です。 […]

  2. […] 体は、崩れたまま動かすと、その崩れをかえって助長してしまいます。小さなサインの段階で気づいて整えられれば、大きな不調になる前に対応できます。逆に、気づかないまま動き続けると、いつのまにか無理を重ねている状態になります。崩れたまま動くと、かえって崩れが進む理由についても、以前の記事でお伝えしました。 […]

  3. […] 以前の記事でお伝えした「整えてから動かす」と、まったく同じ原則が自律神経にも当てはまります。 […]

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